バイク用エアバッグについて
バイク用のエアバッグといえば、無限電光の hit-air がその代表だと思っていたが、ここ数年、センサーを使用したワイヤレス式のものがいくつか登場してきたため、改めて調べてみた。
なお、ホンダのゴールドウィングのように、バイク本体に(車のように)搭載されているエアバッグはここではもちろん除外する。
バイク用エアバッグの作動方式
以下の2つがある。
ワイヤー方式
hit-air に代表される方式。
ヒットエアーエアバッグシステム | エアバッグシステム | バイク用製品 | ヒットエアー - hit-air - 着用するエアバッグ | 無限電光株式会社
エアバッグを搭載したジャケット(またはベスト)と、バイクをワイヤー(ハーネス)でつないでおく。ライダーがバイクから放り出されると、ワイヤーの先にあるピンがジャケット(またはベスト)から抜けて、エアバッグが展開する。
メリット
- 単純な方式なので信頼性が高い。
- 機械式なので、充電が不要。
- 価格が安い。
デメリット
- 乗り降りする際にいちいちワイヤーを付け外しする必要があるため煩わしい。
- 作動するまでの時間がセンサー式よりも長い(とされている)
ワイヤレス方式(センサー方式)
近年台頭してきた、センサーにより作動する方式。転倒時や衝突時に特有な動きをセンサーが検知して、作動する。(たぶん)
メリット
- ワイヤレスなので、着用するだけで良い。(もちろん、電源は入れる必要がある)
- 作動までの時間が早い(とされている)
デメリット
- ワイヤー式に比べて高額。
- バッテリーで動作するため充電する必要がある。連泊ツーリング時はバッテリー切れが心配になるかも。
- ワイヤー式と比較して「どうなったら作動するのか」が不明瞭なので、「ちゃんと動くのかな」という不安がある。(単に、心理的・感情的な話)
販売中のバイク用エアバッグ
私が見つけられた範囲では以下のものがある。
メーカー・モデル名 | 作動方式 | 価格 | 備考 |
---|---|---|---|
alpinestars Tech-Air シリーズ | ワイヤレス(加速度センサー・ジャイロセンサー) | ¥98,890〜 | メンテナンスは日本での代理店である岡田商事で行う必要がある。リチャージ:¥49,800、定期点検:¥16,500 |
DAINESE D-air シリーズ | ワイヤレス(加速度センサー・ジャイロセンサー) | ¥108,900〜 | ダイネーゼストアでのメンテナンスが必要。費用は不明。 |
In+Motion | ワイヤレス(加速度センサー・ジャイロセンサー) | €399,00〜 | ワイヤレス式にしては安く見えるが、実際にはIn+Motion社のエアバッグ用デバイスIn&Boxを組み込んだジャケットやベストを購入した上で、別途費用によるアクティベーションが必要。アクティベーションはサブスクリプション(€120,00/年、または、€12,00/月)、または、買い切り(€399,00)の2通りでの方法があるが、サービス内容が微妙に異なる(サブスクリプションのほうがサービス内容としては優遇されている)。このエアバッグを採用しているメーカーとして見つけられたのは、Klim、Held、Furygan、などなどで、日本で正規販売しているウェアメーカーはおそらく存在しない、と思う。HyodのAIR-BOOSTがこの方式らしいのだがまだ開発中。 |
無限電光 hit-air シリーズ | ワイヤー | ¥34,100〜 | 言わずと知れた国内メーカー。他メーカーのウェアが、hit-airのエアバッグを搭載しているパターンもある。 |