「湾曲ウルトラワイドモニターってなんか流行りモノっぽいしミーハーな感じがちょっとあれだな〜」などと思っていたが、実際に使ってみると、とても良かった。
導入までの経緯
コロナの影響でここ何年かは在宅勤務を続けている。
私は会社支給のノートPCを在宅勤務に使用しているが、ノートPCの画面だけで仕事をするのは言うまでもなく辛いものがある。
なので、在宅勤務が始まって早々にモニターを買いそろえていた。
当時もいろいろと選択肢はあったが、コスパ重視でフルHDのモニタを2つ買い、デュアルモニターにしていた。
(買ったのはHPのP224というモデル。当時はモデル末期だったのか、1台1万円ちょっとで買えたが、今は液晶モニター自体が値上がりしているようで、同じようなスペックのモニタを同じような値段で買うのは難しいかもしれない。)
その構成でそれなりに快適に仕事していたが、いくらベゼルが細いとはいえ、真ん中に区切りがあるのはやはり気になるものである。
また、縦解像度1080pxというのは、結構物足りないと思う場面もあった。
そこで、UWQHD湾曲モニターへの入れ替えを考え始めた。
HP M34d を選んだ理由
湾曲モニターは各メーカーが販売しているが、その中でなぜHP M34dを選んだのか?
なんといっても安い(価格コムキャンペーン価格で49,500円)
まずなんといっても5万円(※)を切るその安さ。
(※)価格コムキャンペーン価格で49,500円。実際には送料1,000円がかかるのでトータルでは50,500円。
UWQHD湾曲モニター(VAパネル)の価格のボリュームゾーンは6~7万円くらいだと思う。
それよりも安い価格帯の製品もあるが、そういうものは大抵、よくわからないメーカーが作っているものである。
それを考えると、ちゃんとしたメーカー製で5万円というのは破格だと言えよう。
安いのに、充実した仕様
そして、安いにも関わらず、上位価格帯のモデルに負けないどころかそれらを上回る充実仕様になっていたりするのがM34dのすごいところである。
具体的な部分をあげると、USB type-c インタフェースでの映像入力・USB PDでの給電にも対応しているところ。
他社の廉価モデル(といってもM34dよりは高いのだが)だと、HDMIとDisplayPortでの映像入力しか備えていないのが普通だ。
さらに、USB-A 3.2 Gen 1 ポートを4つも備えており、USBハブいらずの仕様となっている。
USB type-c で接続した場合、映像出力・給電・USBハブの使用が1本のケーブルでできてしまう。
ちなみに、USBハブ機能は、上記のtype-Cポートとは別に用意されたtype-Bポートでも使用可能。
type-Cポートとtype-BポートのどちらをUSBハブ機能のアップストリームポートとして使用するかは、OSDメニューで選択する。
もちろんデメリットもある
褒めちぎってきたが、もちろんデメリットもある。
ゲームとの親和性が低い
他社の湾曲モニター(LG 35WN75C-B、DELL S3422DWG、Huawei MateView 等々)は、たとえばAMD FreeSyncのような、ゲームする際に有用となる機能を備えていることが多い。
これに対してM34dにはそのようなゲーミング要素は一切ない。
ただし、湾曲モニターをゲーム用ではなくはじめから仕事用途として使おうと思っている(私のような)人にとっては、この点はデメリットにはならない。
操作性が悪い
このモニターの電源ボタンや、各種設定用のボタンはご覧のとおり、モニター向かって右側の背面に並んでいる。
その配置の悪さに加え、けっこう固めのスイッチが使われているせいか力を入れて押す必要があり、操作性がすこぶる悪い。私は基本的にHDMI1系統しか使っていないので、日常的には電源ボタンを押すくらいなのでまだマシだが、頻繁に入力を切り替えるような使い方をする場合はストレスに感じると思う。
納期が遅い(不明瞭)
「すぐに欲しい」という場合は、M34dは候補から外れると思う。
M34dは今のところHP directplus(HPの直販サイト)でしか購入できないが、この直販サイトは評判があまり良くない。
納期が遅い・納期が確定しないといったクレームのような話は、ググるとたくさん出てくる。
この評判はコロナ禍よりも前からのものだが、昨今の半導体不足の影響もあり、さらに納期が延びているのだと推測される。
かくいう私は2022年2月頭に注文したが、いっこうに動きがないのでサポートセンタに確認してみたところ「必要な部品が入荷しないのでいつ生産できるかわからない。今のところは「2022年3月下旬"以降"」の納期を予定」という、なんとも不安を煽る回答があった。
この長く不明確な納期を待てるのであれば、M34dは仕事用の湾曲UWQHDモニターとしては最高の選択肢だといえるだろう。
ちなみに、実際に納品されたのは3/15だった。
【追記】リフレッシュレートについて
私が普段使っているノートPCからこのモニタにHDMIで接続すると、リフレッシュレートが30Hzまでしか選べなかった。
30Hzでも仕事はできることはできるが、マウスカーソルの動きにカクつきを感じてしまいどうもストレスが溜まる。
そこで私が行ったリフレッシュレートの向上策を書き残しておく。かなり前に行ったことなので、手順の抜けなどがあるかもしれないがご容赦いただきたい。
Intel Graphics Control Panel でカスタム解像度を登録する
Intel Graphics Control Panel を起動して「カスタム解像度」を選択すると、カスタム解像度の追加画面が表示される。(この Intel Graphics Control Panel がもとからインストールされていたのか、これを行うためにインストールしたのかは忘れてしまった)
上の画像ではすでにいくつかのカスタム解像度が登録されている。ノートPCの諸元表によると4K*30Hz出力が限界のようだったが、それよりも解像度の低いUWQHDなら60Hzまではいかなくとも、30Hz以上での出力はできるのではないかと思い、トライアンドエラーで登録していったものたちの名残りである。
登録したカスタム解像度を選択する
「一般設定」の「リフレッシュ・レート」のプルダウンに、登録したカスタム解像度が出てくるようになるのでそれを選択する。
結論としては44Hzまでは行けた。30Hzからたかが14Hzの向上、と思われるかもしれないが、明らかに画面表示は滑らかになり、ストレスは減った。
【余談】この追記をしている途中で、はてなブログはクリップボードの画像を記事中に直接貼り付けられることを発見。貼り付けた画像は自動的に写真に追加される。スクリーンショットを貼り付けた記事を書くときにめちゃくちゃ便利だこれ。